応用編の内容

データベースの接続

基本編では、JSP/Servletとは何かということとその簡単な連携についてまで説明してきました。しかし本格的なWebアプリケーションを作成するには、データベースへのアクセスが必要になります。

そこで、ここからはJSP/Servletでデータベースを使用する方法について説明していきます。データベースには様々な種類がありますが、ここではMySQLTを使うことを前提に説明していきます。

なお、MySQLの使用方法については、一週間で身につくMySQLを参考にしてください。

データベースの設定

JDBCについて

JSP/Servletのみならず、Javaでデータベースを使用するには、JDBCが必要になります。これは、Java DataBase Connectivityの略で、Javaからデータベースに接続するためのクラスやインターフェイスの集合体をさす言葉です。

JDBCを利用することによって、プログラムからデータベースに接続し、結果セットを得てきたり、新しいデータを書き込んだりすることが可能になります。

基本的なクラスやインターフェイスはJavaSEのjava.sqlパッケージに収録されていますが、これらのほとんどはインターフェイスなのです。つまり、具体的な内容は定義されておらず、型を統一するためだけに提供されています。そして、このjava.sqlパッケージにあるクラスやインターフェイスをJDBCコアライブラリーと呼びます。

このライブラリは、型のみを提供しているので、MySQL、postgresSQL、ORACLEなど、さまざまなベンダーが開発したデータベースに、同一のインターフェースでアクセスできます。

そのため、プログラマーはどんなデータベースを扱う場合も同じステートメントで開発を行うことができるようになり、プログラマーはデータベースシステムを意識しなくてもすむので、より汎用的なアプリケーションの開発ができます。

MySQLのJDBCドライバの設定

各社が提供するJDBCの専用の実装クラスのことをJDBCドライバーと呼びます。引き続きMySQLの場合のケースを見てみましょう。現在、mysqlはオラクル社の製品であり、mysqlのJDBCドライバは、オラクル社のサイトから手に入れることができます。(図1-1.)

図1-1.JDBCドライバーのダウンロードページ
JSP/Servlet実行・ビュー

ここから、Platform Independent (Architecture Independent), ZIP Archiveの部分をダウンロードします。すると、zipで圧縮されたファイルが取得できます。(図1-2.)

図1-2.JDBCドライバーのダウンロード
JSP/Servlet実行・ビュー

これによって、mysql-connector-java-×.×.×-bin.jar(×の部分はバージョンを表す数値)というファイルが入手できます。

Tomcatの設定

次に、取得したJDBCドライバをTomcatで使えるようにします。その方法は使用しているTomcat7.0\libフォルダーにコピーし、Tomcatを再起動するだけです。(図1-3.)

図1-3.JDBCドライバーファイルの置き場所
JDBCドライバーファイルの置き場所

通常、このフォルダは、eclipseをインストールしたフォルダの近くにあります。たとえば、c:¥pleiades×.×にインストールしてあるとしたら、c:¥pleiades×.×¥tomcat¥7.0¥libにあるということになります。

なお、この設定でうまくいかないときは、プロジェクトエクスプローラーのjspプロジェクトを右クリックし、ビルドパスビルドパスの構成を選択します。(図1-4.)

図1-4.ビルドパスの構成①
ビルドパスの構成①

そして、ライブラリータブを選び、右側の外部JARの追加ボタンをクリックして前述のJARファイルを追加してください。また、その際には念のため最後にEclipseを再起動してください。(図1-5.)

図1-5.ビルドパスの構成②
ビルドパスの構成②

以上で、JDBCドライバの設定は完了です。次はいよいよ、データベースを使ったJSP/Servletのプログラミングについて学習していくことにしましょう。